3歳児の療育子どもへの支援
3歳になると、子どもはことばをぐんぐん吸収し、遊びも多様になってきます。身体も大きくなります。好きや得意,性格も少しずつはっきりしてきます。 また「第一次反抗期」に入ります。これは2歳ごろから始まり、3歳で激しくなる子もが多いです。
WAKUWAKUすたじおでは、子どもの好きや得意,性格に合った学び方を検討し、子どもの能動性を大切にした「遊び」を中心にして、運動、言語、情緒、社会性、遊びの発達への支援をおこないます。
3歳という時期は、それまでよりも、広い世界に足を踏み出す時期です。
安心して、新しい世界を楽しむことができるように支援します。
支援の例
- ことばは少し話すが、主張ばかりで頑固で折れない
- 子どもの思いを丸ごと受け止めていいこと、話し合って決めること、ルールと理解して守ってもらうこと、などを、ことがらによって分けて対応します。
- 切り替えが苦手
- 切り替えやすい関わり方を検討し、気持ちよく、次の場面に移行できるように工夫します。
- 一緒に遊ぼうと思うが手を出すと怒る
- 子どもも楽しく遊ぶことができ、大人との関りに対しても楽しさを感じることができるような関わり方を工夫し、探します。
- 着脱や清潔などの日常生活動作が全く身につかない
- 子どもの行動を観察し、現在できていることから少しずつできることを増やしていきます。
- 周囲の行動に全く関心を示さない。集団にいても孤立しているように見える
- 周囲と同じ行動をすることを強要せず、興味を持つことができる活動から、少しずつ活動や人への関心が向くような関わりを試みます。
- 危険が全くわからず、いたずらばかりする
- 生活全般をチェックし、一人で楽しめる遊びや周囲の人と楽しく遊ぶことができる活動を提案します。
簡単なルールがある遊びを少しずつ経験してもらいます。
保護者への支援
発達支援を要する3歳児を持つ保護者の「なぜ?」「どうすればいいの?」
- 子どもの主張や拒否をどう理解し、応じたらいいのだろう?
- ことばが文章にならないがどうしたらいいのだろう?
- 物を投げたり、髪の毛を引っ張るが、どうしたらいいのだろう?
- テレビや動画を見る以外の楽しみがないようだが、どうしたらいいのだろう?
- 食事中、食卓から立ってしまうがどうしたらいいのだろう?
- 楽しく保育園に通ってくれるにはどうしたらいいのだろう?
- 友だちのものを取ってしまう。なぜだろう?どうしたらいいのだろう?
- 人見知りが全くおさまらないがなぜだろう?どうしたらいいのだろう?
- 夢中になると何を言っても耳に入らないがなぜだろう?どうしたらいいのだろう?
など
こんな「なぜ?」と「どうすればいいの?」について共に考え、解決策をご提案します。
発達支援を要する3歳児を持つ保護者の悩み
- 家族・親族との連携がうまく取れない
- 兄弟関係での悩み・相談できない・孤立
- 他の子と比較してしまう・子どもの行動を認められない
- 子育て不安
- 細部まで気になる・わからないことが多い
- 暴言・手をあげてしまう
- 苛々した際・児に能力以上のことを求めてしまう
- 精神的不安定
これらは、ある調査による「発達支援を要する3歳児を持つ親の悩み」です(※)。
保育園や幼稚園など集団に入ることで、家庭で過ごしているときはあまり感じなかった運動、言語、情緒、社会性、遊びなどの点での他の子どもとの違い、また、集団への慣れにくさに改めて気づき、心配になる保護者が多くおられます。
どうしても他の子と比べ、焦って子どもの能力以上のことを求め、できないと子どもに強く当たってしまい、そのことをまた悔やむことも起きてきます。
着脱や排せつ、清潔など、いわゆる日常生活動作が、そろそろできるようになってほしいのになかなかできるようにならないという悩みも聞きます。
加えて、子どもの激しい拒否や要求が発達特性なのか、「反抗期」ゆえなのかわからない、どう理解し、どう応じていったらいいのかわからない、と悩む保護者も多いのです。
私たちWAKUWAKUすたじおは、保護者が抱えるこのような悩み、子育ての課題についても共に考え、解決をめざします。
発達障害への早期介入
~横浜市における早期発見・支援体制と,保護者のメンタルヘルス支援の在り方について~
高木 一江(横浜市中部地域療育センター)
本田 秀夫(信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部)